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M1100 ディフェンダー  マルゼン





 マルゼン製のガスブローバックのショットガン、M1100ディフェンダー。ポンプアクションのM870と違って自動式。マルゼンのショットガンはライブシェル式で有名ですが、これはケースレス式です。
 安い中古品を買って手直ししました、これまた絶版している古い製品です(前の回転ストックの870ほど古くはないですが)。



 実銃について・・・M1100はレミントン製の自動散弾銃です。散弾銃の自動連射というとすごいもののように見えますが、猟用やスポーツ射撃でポピュラーなようです。作動方式はガスオペレーション、そのなかでは信頼性が高いモデルのようです。弱装弾を使用した際には回転不良が起こるおそれがあるみたいですね、それを防止するためのOリングがあるみたいです。
 M1100についてはよく知りませんが・・・ほかに触れる機会がなさそうですから自動散弾銃について書きます。
 ショットガンの自動連射というとすごいものに見えますが(先にも書きましたが)、実は自動散弾銃はあまり新しいものではありません。第一号はFNブローニング・オート5、なんと1905年製です。短機関銃はベルグマンMP18がおそらく最初ですが、それより古いですね(携行型ではないビラール・ペロサM1915を比較対象にしても短機より古い)。…とはいえ自動小銃の設計はもっと古いのですが
 ブローニング・オート5は日本ではブローニング自動五連などと呼ばれるようです。作動方式はロングリコイル、聞き慣れない名前ですね。バレルが後退する量が長いのでロングリコイルという名前のようです、バレルの移動のために反動が大きくあまり使われない機構のようですね。
 ブローニング・オート5はレミントンでもM11としてライセンス生産され、ギャングのカップルのボニーとクライドがこれのバレルとストックを切断したものを使用していました。ボニーがふざけてクライドにM11を向けている写真がありましたね。

 映画などの登場作品は・・・映画でこれが出ていたのはひとつも知りませんね。ゲームならバイオハザード2で出てました。警察でスポーツ用のような銃が使われることやバレルが長くなって反動が大きくなるなどおかしな点もありましたが…。
 小説で登場したのが、スティーブン・ハンターの「極大射程」、敵の手下のジャック・ペインです。このキャラの大きな特徴でしたね。拳銃を役立たずとして嫌い、「散弾銃があればたいていは事足りる」としてソードオフのM1100を腰に吊って常時携行しておりました。ヴェトナム戦争で敵兵が襲ってきたときに拳銃で応戦するも全弾ハズレて死にかけて以来の拳銃嫌いだったか。映画版でこの人物がどんなだったかは、忘れました。



 いつも通り前のほうから。アウターバレルは短い、発射の際の銃身の過熱による陽炎の発生を防ぐためのベンチレイテッドリブが付いている。アウターバレルはプラ製だがこのリブは金属製。短いバレルのほうが空気と触れる面積が少ないので必要性は高いだろうが、見た目では長いバレルのほうが似合う気もする。
 弾倉チューブ先端のキャップはM870と違って十字の溝が無い。
 アウターバレルの左側にはシェルのサイズについての刻印が、右側には画像左上のように「REMINGTO」の刻印がある。キーボードの打ち間違いではなく、「REMINGTO」である
 フォアエンドはラバー製、内側には補強の金属パイプが通っている(さらに内側には弾倉チューブもあるが)。フルサイズM1100のブラックバージョンのフォアエンドと交換などすると面白いかもしれない



 「いつも通り前のほう」と書いたが前は終わり、次は後ろのほう。
 ポンプアクションのM870のトリガーガードにはアクションバーロックの解除レバーがあったが、自動式のM1100には無い。



 刻印は「M1100」のみ、レミントンとは書かれていない。M870フォールディングストックバージョンはASGKだったが、これはJASG。
 M1100はトリガーが重いとよく言われているが、これはトリガーの幅を広げて指の力をかかりやすくするワイドトリガーシューが付いている。両側からイモネジ2個ずつで挟み込んで付ける



 コッキングハンドルが通るためのスリットが自動散弾銃らしいところ



 マガジン式のモデルなので、ボルト(ダミーの)を開くとケースレスチャンバーが入っている。セレクトスリーブの交換で、一回当たりの発射を1発か3発に変更できる。



 レシーバー下、シェルの装填口ではなくマガジンハウジングから。弾倉チューブはあるがストッパーがないのでショットシェルの装填はできない。エジェクターはあるようなので、ケースレスチャンバーを外して手でシェルを装填して発射すると自動排莢はできるかも?しれない。



 マガジン、18発入る。本体に装填した景色ではCA870のマガジンよりも違和感のない形をしていると思う



脱着式のガスタンク、どうやらグリップ内に装填したままにするとガスが抜け出る。


 実射について、3発同時でしか撃っていませんが。
 弾がバラけます。0.2gで撃ってみると、一発は鬼ホップ状態となり、一発は浮き気味、一発は15mくらいから地面に向かっているという具合です。横に散らばるときもありますね。これはカート式ではありませんが、単銃身での複数同時発射の散弾では弾道をまとまらせるのは難しいようですね。
 そんなことよりすごいのが、冷えに対する強さです。「強さ」というほどではないかもしれませんが、寒いなかでガスタンクを温めずにガスを入れた直後でも作動します、ブローバックします。もっともその場合はBB弾の装填はされず、続けての発射はできません(2回の撃発で一回の発射になります)、正しく連射するにはやはりガスタンクを温めないといけませんね。しかしガスブロハンドガンで同じことをやればブローバックせず生ガスを吹くのではないでしょうか。それと発射回数は確認していませんが燃費も良さそうです。

 では総評。ライブシェルのM1100はしばしば「オートでシェルが飛び出すのが面白い」と言われるようですが、これはマガジン式なのでシェルは飛びません。しかしシェルを紛失するおそれのある屋外で使用する方には良さそうですね。カートリッジが飛び出さなくても、3発の弾が連続して発射されるのは見ていて面白いでしょう。あとカート式よりはサバイバルゲームで使いやすいでしょうね…マガジンが18発しか入らないので戦うにはやはり難しいでしょうけど。
 このケースレスチャンバーとマガジン、なぜ絶版になってしまったのでしょうかね、使い勝手が良いと思うのですが。今回は存在だけは知っていたマルゼンのショットガンのケースレスモデルに触れる機会に恵まれて嬉しく思います。

 ・・・ジャック・ペインがどうとか考えてたら長めの拳銃に見えてきました


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