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デリンジャー   カナマル/KTW





 カナマル商事のガスガンのデリンジャーです。絶版品で、古いものです。
 販売の名前はカナマル商事ですが、実際に製造したのはKTWだそうですね。同じブランドでチャーターアームズ・ブルドッグがあります。
 メーカーごとに特徴が分かれるデリンジャーにあって、この製品は中折れはしませんがバレルがフレームと別部品となっています。



 実銃の話。まず「デリンジャー」というのは、手のひらほどの大きさの簡単な構造の拳銃に総じて使われる通称です。
 始まりはヘンリー・デリンジャーが作ったパーカッション拳銃のようですね。これは地名からフィラデルフィア・デリンジャーと呼ばれ、リンカーン大統領暗殺に使用されました。「デリンジャー」の名は同種の小型拳銃の代名詞となり、たくさんのコピーが作られることとなります。

 レミントンはそのデリンジャーの人気にあやかり、Deringerのスペルにrをひとつ足してDerringerとして上下二連発の小型拳銃を発売します。モデル95という形のものがメジャーなようですが、他にいったいどんなものがあるのやら^^;
 媒体によっては1860年からとするところもありますが1866年からと書いてるところもあり、はっきりしませんね。

 フィラデルフィア・デリンジャーの製造期間は1852年から1868年、入れ替わるかのようなタイミングでレミントンの製造が始まったようです。ヘンリー・デリンジャーの生命活動期間も1868年までだったようです、レミントンのお膳立てをしてしまったのか?と思うと、レミントンはこの人に感謝しないといけませんね。

 メディア作品での登場は、隠し持って暗殺するシーンでの登場が多いかと思われますが、私はあんまり見たことないですね。
 映画では、「夕陽のガンマン」でダグラス・モーティマー大佐が使用しました。長銃身のピースメイカーを持っていましたが、速撃ちの決闘では隠し持ったデリンジャーを撃って勝利しましたね。…しかしこの人は速撃ちより、着脱ストックを付けた長銃身のピースメイカーで余裕の表情でじっくり狙うのが良い。
 あとは「バック・トゥ・ザ・フューチャー Part3」で名前忘れましたがならず者が持ってましたね。「デリンジャーだ、小さいがパワーがある」とか言ってました。

 漫画では「焼きたて!じゃぱん」であやしい団体の頭領の息子(名前忘れた)が、もし後継ぎになってしまったら?の想像シーンで登場(だったと思う)、隠し持ったデリンジャーを向けられてました。
 「スパイラル〜推理の絆〜」ではカノン・ヒルベルト戦で登場、麻酔弾を飛ばす銃になってましたね。

 アニメでの登場は「緋弾のアリア」の最終話で峰理子が使用…上下二連発なのに「一発だけ」というのは、以前発射してから次弾装填してないということにしておきましょう^^;

 …マルシンのインプレを書いたときから登場作品に大して変化がないですね 



 では細部を見ましょう
マズルはまんまインナーバレルを塞いでいるのみ、.22口径仕様だとすればそれらしいかもしれない。
 上がマガジンで下がインナーバレルになっている。



 銃身の上にはレミントンの刻印、サイトは案外狙いやすい。



 銃身は開かないがフレームとは別部品になっており、このバレルとフレームの間はモールドではなく本当の溝になっている。
バレルの根元のレバーはトイガンセフティになっている。



 ハンマーを起こすと放出バルブが見える



グリップの底のガスの注入バルブ



 組み立て方とチューンナップ方法が説明書に書かれている。 「削る」などと指示が書かれている、「分解するな」というメーカーが多い昨今でこれはビックリ。



 では実射について。ガス漏れしていてまともに飛ばないですが、どうやら元々パワーが弱いらしいですね。発射機能についてはおまけと考えましょう。以上終わり。


 総評。弾の出るデリンジャーのトイガンはいくつか存在しますね。手のひらほどの大きさで次弾装填の機構も持たないシンプルな銃であって、限られた内側のスペースでどんな工夫をしているのか、メーカーごとの差異を見比べるのも面白いでしょう。
 こんな古いガンに実射性能を求める人は居ないでしょうけど、KTWがデリンジャーを作ったらこうなる、という資料としては面白味がありそうですね。どうせ中折れしないのにわざわざバレルとフレームを別部品での構成にしてある(これしか言ってないですが)とか、メーカーのらしさを感じ取る人もいらっしゃるのかも?しれませんね。


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