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NewイングラムM11  マルゼン






 マルゼン製のブローバックガスガン、NewイングラムM11です。Newです、旧とはマガジンが違います。
 旧型はウージーピストルとマガジンが共用できたようです。Newと名の付く本製品はタイプUとマガジンを共用できます。
 イングラムはUZIと並んで、戦後のオープンボルトのばらまき型の短機関銃の代表格ですね。映画での登場も多く、知っている人も多いでしょう。・・・悪役の使用が多いですが。
 旧型のウージーピストルほどではないようですが、廉価を目指して作られたようです。外装には大きな期待はしないほうがいいですね。まぁがっかりすることはないと思いますが。




いつも通り実銃の話、MAC等の複数のメーカーに製造された、.380ACP弾を使用する短機関銃です。
ゴードン・イングラムによって設計された9mm及び.45ACPのM10が小型化されM11となりました。元々コンパクトだったのがさらに小さくなり、発射速度が分間1000発から1200発へと、元々速かったのがさらに上がっています。そのためフルオート射撃のコントロールは大変なようですね。まぁフルオートは基本的に暴れるものでしょうけど。
 サイレンサーを付けて添え手で掴んだり、マズルの下のスリングスイベルにストラップをつけてフォアグリップの代わりにしたり、と反動の対策があります。

 軍隊での制式採用はないようですが、小さくて大火力なので、特殊部隊等で使用されたようです。そのため「CIAのおもちゃ」などと呼ばれたようですね。
 また、それらの長所に加えて安価なため、犯罪者に好んで使われるようです。そのほうが印象が大きい人は多いでしょう。

 MACの後に製造元がころころ変わったようですが、そのうちのコブレイ社のバリエーションに、全長を長くして反動に対応した9mm弾仕様や、クローズボルトのモデルがあります。

 …私にとってはM11は長物というには小さいですね、その点M10のほうが好きです。サイレンサーがついたほうが見た目も使いやすさも良いでしょうけど、イングラムはバリバリと切り裂くような発射音があってこそと思うので消音はしてほしくありません^^;


 メディア作品での登場は、悪役のその他大勢は多すぎるので省略します(AKほどではないですが)。 主役級での登場は、まずゲームのバイオハザード2を思い浮かべる人は多いでしょうね。放熱孔の開いたサプレッサーでぼぼぼぼっと連射するのは頼もしかったです。しかしサプレッサーが付いたとはいえあんな小さな銃で所持品欄を2マスも使うとは!スティンガーと同じ大きさだとは納得行かない人が多かったでしょうね。
 バイオハザードでは他にもCODE:Veronicaやアーケード版で二挺拳銃で登場するようです。二挺拳銃だなんて、フルオートで射ったらすごい反動でしょう。

 アニメでは、「さばげぶっ!」の主人公のサバゲーチームの仲間の豪徳寺かよが二挺拳銃で使用しています。18歳用はダメだという台詞があったので、おそらく10歳用という設定なのでしょう。…この作品が「なかよし」って小中学生向けの少女漫画雑誌の連載作品だと知ったときはビックリでしたよ

 映画では、リーサル・ウェポン3で曰く付きの登場をします。犯罪者だと思って射ったらなんと顔見知りの子供で、主人公の一人のマータフ(ダニー・グローバー)はその子供のコブレイM11を持って、その銃を持たせた売人を追います。
 レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラードではCIA工作員のサンズ(ジョニー・デップ)がクローズボルトモデルを使用していました。ジャケットの写真でも写っていて格好良いですね。




 各部を見て行きます
 インナーバレルは銃口から5mmくらいのところまで伸びており、アウターバレルにはサイレンサー用のネジが切られている。さらにその根元にはスリングスイベルが付いており、ぶらぶらと回る(付けるのはスリングベルトではなくてストラップである)。
 本体は樹脂製の左右貼り合わせで、バレルの上に合わせ目の線が見える




 フロントサイトはガードもポストも一枚の鉄板からのプレス加工で作られている(このトイガンではスチールプレスではなく亜鉛の鋳造である)。この銃は方々でこのような製造工程の簡略化の工夫が見られて感嘆させられる。
 コッキングレバーはマイクロUZIと同様、照準の邪魔にならないように中央が窪んでいる。




 レシーバーの左側の前のほうにはセミオートとフルオートの切り替えのセレクターが付いている、M16のような形をしている。
 使いやすい位置ではないが、フルオート前提ということでセレクターの切り替えを想定していないからか?
 レシーバーのリブは、UZIと並んで当時らしいというか、プレス加工のオープンボルトのばら撒き型短機関銃らしさを感じる。・・・のは私だけでないといいのですが




 レシーバー右側、トリガーの前にはセフティレバーがある。これまたあまり操作がし易くない位置で、少々固い。安全状態にするとトリガーが引けなくなる。
 右上にはJASGの刻印がある




 パーティングラインはしっかり残っていてあまり外観に力を入れた製品ではないながら、グリップとレシーバー・トリガーガードの接合部で溶接痕が再現されており、これがまた「鉄板をプレスしてくっつけただけ」というばら撒きSMGらしさが感じられる。




 グリップは樹脂製で薄いので、弾倉を挿入する際に角度を間違うと破損してしまわないか恐い




 排莢口下の刻印、CAL 236、とわざわざ6mmに合わせてある。
 左上の刻印は何だったか調べてみると、どうやらMAC(Military Armament Corporation)のロゴらしい?しかし後に製造したメーカーのひとつのSWD製の9mmバージョンのマニュアルにもこのロゴが印字されているようで、MACだけではないかもしれない。…イングラム短機関銃のロゴだとするべき?
 ストックバットのワイヤーを内側に押しながら後ろに倒し、グリップ後ろのレシーバー下側のボタンを押すとストックを引き伸ばせる。引っ張りすぎると抜け出るのでご注意。




 このストックも工夫が見受けられる。プレスしたワイヤーの根元の、黄の円の部分に小さく穴が開いており、ここに基部の突起(ロールピン?)が入ってロックされる。何でもプレス加工で済ませてしまう銃に見える(これはトイガンなので亜鉛ダイカストの部品が多いが)。
 下はストック展開時、しっかり狙って撃つ銃ではないのでそうするには不便だが、見た目の華奢な印象よりはしっかりしている。




 コッキング前とコッキング後。排莢口が開き、ボルトハンドルは後退位置で止まる。引き金を引くとボルトが前進し、弾倉の一番上の弾を引っかけて薬室に装填して閉鎖し、撃発する。
 後退位置で止まって発射時に前進するボルトハンドル、やはりオープンボルトはこうでなくては。




 穴が開いてるだけのリアサイトと、鉄板から棒を折り曲げただけのフロントサイト、その割には見えやすい。
 もっとも、ストックが肩付けしにくく、フルオートの反動で暴れるので、大して活かされない利点かもしれない




 マガジンは旧型(ウージーピストル参照)とはこの辺りが違う。
 最初の画像で写っているロングマガジンは継ぎ目からガス漏れしやすいらしい。




 実射について、バリバリとフルオート射撃が楽しいガスガンです。ボルトの回転で激しい反動が発生するので、撃っていてとても面白いですね。
 後退位置からボルトが前進して撃発するオープンボルトを再現してくれているのが嬉しいです。ガス欠だとボルトが前進してスコンと止まるのも、弾切れのときの実銃のような気分が出ます。
 ボルトストップがなくて弾切れでも動き続けますが、それも空撃ちの楽しみがあると言えるかもしれません。まぁ、ものは言い様ですが。
 弾の飛び方は、右上に跳ねるようでした。まぁ中古品ですし、フルオートでばら撒くガンですから、こんなものでいいでしょう。


 では総評。撃って面白い、持ってるだけでも面白いガンです。バリバリと連射が楽しいのはもちろん、ガスを入れていなくてもコッキングして引き金を引いてスコンッと言わせたくなりますね。
 全長が短く主な重量物がマガジンとなるので、ほぼグリップを握る手に重心が来ます。そのため重量バランスとしては持ちにくいということはなく、それでいて「銃を持っている」と感じられるほどの心地よい重さがあります。
 右手にイングラムを持って左手をノブにかけてドアの脇に立ちたくなりますねぇ^^…ただの中二病です。

 モデルの実銃も実用本位の銃で、外観のリアルさを優先していない“撃つため”のトイガンです。 それでいてなかなか映画のアンダーグラウンドな雰囲気を感じさせてくれる、フルオートで撃ちまくるだけではない面白いガンですね。


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