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ウージーピストル  マルゼン






 ウージーピストル、マルゼン製のフルオートのブローバックガスガンです。IMIのマイクロウージーのストック無しセミオートモデルがウージーピストルですが、こいつはフルオートで撃てます。
 このウージーピストルは「タイプU」の商品名にてリニューアルされましたが、そのタイプUも現在は絶版です。
 フルオートで撃てるガスブローバックながら1万円くらい?で売られていたようで、外見のリアルさよりも安価にフルオート射撃を楽しむためのガスガンと言えるでしょう。




 実銃の話、イスラエルの傑作短機関銃のUZI・ウージーの小型版のミニウージーのさらに小型版がマイクロウージー…の自動拳銃仕様がウージーピストルです。先述のようにミニウージーには右に回して畳むストックがありますが、ウージーピストルには付いていません。
 拳銃のような大きさながらブローバック式(特に書かれていないのでストレートブローバックか?)で作動し、オープンボルトとクローズボルトの両方があります。
 公的機関での使用例は…どうなんでしょうね。制式採用の話は聞きませんが、「SPやボディガードが隠し持つ」のようなことが書かれているのを見かけます。まぁだいたいその認識で良いでしょう。…同時にテロリストの使い方でもあると言えますが。

 メディア作品での登場は、映画ではチャック・ノリスの「地獄のコマンドー」が有名でしょうか?革ホルスターで両脇に吊るして二挺撃ちするらしいですね、私は見てないですが。
 私が見憶えがあるのは、ダーティ・ハリーシリーズの後のクリント・イーストウッドの刑事物の映画「ルーキー」で敵のおばさんがスリングを付けて首から吊るしてました。「マーズ・アタック!」では避難先のシェルターに火星人が攻めてきたときに大統領のSPがスーツの下から取り出しましたね、これが正統な使い方でしょう。

…古い映画ばっかりと思われそうなので最近のものを。
 「マトリックス リローデッド」ではトリニティがエージェントから逃走するときに二挺撃ちしてました、折り曲げられたトリガーガードが特徴的でしたね。マトリックスは一作目でもネオがビルの一階の撃ち合いで二挺撃ちしてました。
 「ロード・オブ・ウォー」では主人公が最初の取引で売ってました。サイレンサーの効能についての主人公の「ここで私を撃ち殺しても隣の住人は目を覚ましません」との口上を受け、客はマイクロUZIに弾を装填して主人公に向ける。主人公が「ですが次からの入手が困難に」と苦い顔で言うと、客は銃を下ろしお金を置いてお帰りになる。…こんなうまい返しをしたいものです。
 …マトリックスってもう古い?

 アニメではちょうど放送中(2015年11月現在)の緋弾のアリアAAに出てますね、主人公の間宮あかりが使ってます。現在放送中の他の作品でももう一人あかりが居ますが、消えないほうのあかりです。
 高千穂さんとの試合にはツッコミを入れたい人が多いでしょうけど、ああいう作品ですから何も言わないのがよいのでしょう…^^;




 ではいつも通り前から。
 プラスチック製の貼り合わせのボディということがよくわかる。
  マズルの内側にライフリングは無い。インナーバレルは銃口から1cmほど奥まったところまで来ている。
 廉価を目指した製品のため、仕上げが甘いなどと言うところではない。

 次の画像のほうがわかりやすいが、アウターバレルの根元にはネジが切ってある。実銃ではバレルの上に、このネジの後ろのリングを外すときに押す突起が付いているが、省略されたと思われる。




 全体的にプラスチック製ながら、艶を抑えた表面仕上げでプラスチックらしい印象は少ない。
フロントサイトは一体で調整できない。サイトのガードもプラスチック製なので、ぶつけて根元から折れるおそれがあるかもしれない。

 コッキングレバーはサイトを覗く際の邪魔にならないように中央が空いている。




 レシーバーのリブはUZIシリーズの特徴と言えようか。
 セレクター・セフティは撃発と安全のみ、フルオートオンリーなのでセミオートのポジションは無い。
 実銃の話のマトリックスで触れたように、マイクロUZIのトリガーガードは折り曲げて前に尖らせたバージョンがある。

 グリップ左横の下のマガジンキャッチは実働する、ただし実際にマガジンを固定しているのはイングラム同様の後ろ側から。
 グリップセフティはモールドで動かない。
 左手をグリップに添えると、うっかり弾倉キャッチを押してしまいそうになる。
 マガジンの後ろから生えているパイプは何なのか知らない…エアタンク接続用のプラグか?

 グリップセフティの上に穴があるが、これはピンを表すモールドで、実銃ではこのピンを抜くとレシーバーとグリップを分離することができる。




 コッキングレバーを引くとボルトが下がり、後退位置で止まる。しかし画像下のように、コッキングレバーは元の位置に戻る。M16のチャージングハンドルと同じで後ろに引っかけるだけのものらしい。コッキングレバーがボルトと連動しないのは発射の最中にぶつけたりすることを考えると安全かもしれないが、不具合が起こってボルトが閉鎖されない場合には不便ではないのか?
 このボルトがなかなか良い物で、ガスを入れずにコッキングして引き金を引いても、慣性でボルトが前進する反動が感じられる。映画で弾切れしたオープンボルトの短機関銃を撃とうとした状態が再現できて面白い(なんて思うのは私だけか?)。

 画像右上はレシーバー右側の後端にある刻印。
 レシーバー右側には左右貼り合わせのボディを留めるネジの穴がある。




 リアサイト、横のネジはモールドなので調整はできない。同等の短機関銃のイングラムと比べるとかなり見易さに配慮されたサイトだと感じられる。フロントサイトには白点を塗るためのくぼみがある。

 画像右下はレシーバー左側の後端の刻印、ずいぶん端まで彫られている。




 マガジンは全体がガスタンクになっているのではない。画像右上のように奥まったところにノズルがあり、グリップ内の気化スペースに繋がるようになっている。この気化スペースにガスが残るため、マガジンを抜いても引き金を引くと撃発する。
 実銃のオープンボルトの短機関銃は発射する瞬間以外は薬室に弾が存在しないため、弾倉を外せばひとまず安全ということになるが、このガスガンではそうはいかないので注意されたし。
 マガジンは画像2枚目のようにショートマガジンも存在する。

画像下、大きさ比較、バレルを除くレシーバーはだいたい92Fと同じ長さ。




 実射について、命中精度は狙って撃ったことがないためわかりませんが…フルオートの楽しさを味わうためのガンです、こいつのフルオートはすごいですよ。速い連射速度でバリバリとうるさいくらいです、ボルトの動作で反動も感じます。
 燃費はよさそうですね、ガスを入れてすぐの温まらないうちからちゃんと回転します。その点ではサバイバルゲーム向きか…と思ったら、音がうるさいのでした^^;
 命中精度がどうこう言うよりも、コンセプト通りの乱射する面白さは備えていますね^^


総評、遊べる鉄砲です、とても楽しいガンです。こんなものが1万円くらいだったとはすごいですね(定価は調べてませんが)、絶版になったのが残念です。
外装など割り切って捨ててしまっているところもありますが、私にとっては嫌になるような簡略さではありません。低価格でユーザーにフルオートの楽しさを提供しようとしたマルゼンはすごいですね。
 サイトなど小物の操作や実銃通りの分解はできないとしても、バリバリと撃ちまくる楽しみがある、持っていて面白いガンでしょう。
 ガスを入れずにコッキングして引き金を引いてボルトをスコンと前進させるだけでも面白いです、オープンボルトのアクションで楽しませてくれます。

 マルゼンは実用性重視の製品を作るマルイに近いメーカーという印象があり、私にとってはどうとも思わない、大して用のないメーカーという程度に思っていたのですが、このウージーピストルで面白さを考える一面があるとうかがい知ることができました。そんなガンが絶版だとは、残念に思われますね。


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