Sundy=Star

M E N U
HOME

お問い合わせ
Yahoo!ジオシティーズ

ベレッタM84FSチーター シルバー  WA



 ウエスタンアームズのガスブローバックのベレッタM84FS、シルバーモデルです。ウエスタンアームズはこれで2つ目、そしてM92でないベレッタはこれが初めてです。
 当然ながらマグナブローバックエンジン搭載、表面のシルバーは塗装のようです。



 実銃について。ピエトロベレッタの.380ACP弾を使用する中型拳銃です、M81からの「チーター」というモデルのバリエーションのひとつのようです。ベレッタの自動拳銃はネコ科の動物の名前を付けることが多いですね、ジャガーとかピューマとか(動物ではジャガー、ピューマはチーターより大きいが、ベレッタ拳銃では小さい)。

 この大きさの自動拳銃はどのメーカー製でもだいたい.32口径と.380口径のセットですが、M81は.32ACPを使用するようですね。二次戦のイタリアの制式採用銃のベレッタM1934も.32口径のバージョンのM1935がありました。
 面白いバリエーションでは、ブローニングBDA380というものがあります。アメリカへの販売ルートがなかったベレッタ社がFN社を通してチーターを輸出するために作られたモデルですが、ひとつの銃にFNとベレッタの両方の刻印があります。ガンメーカーふたつの刻印が記された銃って、なかなかありませんよね。ちなみにFNはベレッタにM92開発の際にダブルカラム弾倉についても技術提供したみたいです。

 少々画像検索してみましたが、弾倉キャッチがトリガーガードの根元にあるモデルの画像しか見当たりません。9mm口径大型のM92は、92SBになるまでの無印92と92Sでは弾倉キャッチはグリップの底に位置するコンチネンタルタイプでしたが、M84は最初からトリガーガード根元に位置するアメリカンタイプだったのかもしれません。チーターシリーズのほうが後発ではありますが、チーターができたのは1976年で、92SBは1980年です。M92だけでなくシグサワーのP220シリーズもコンチネンタルタイプからアメリカンタイプに変更され、現用銃はアメリカンタイプばかりなことを考えると、チーターのほうが元の設計が先進的だったのでしょうか。
 M84Fの“F”ですが、92SBから92Fへ変更されたのと同じように、M84では丸型だったトリガーガードが角型になっており、またセフティレバーが前寄りに高くなったようです。92SBと違ってグリップ前側は元々曲線がついていたようですが。そして84FSになってデコッキング機能が加わったらしいです。

 映画での登場は…マトリックスの一作目でトリニティが使ってたくらいしか知りません。あと邦画のGUN CRAZY2で主人公が最後に使ってましたっけ。米軍基地から調達した銃のなかにM84があるというのもなんだかおかしい気もしましたが(米兵の私物か?)。
 アニメではガンスリンガー・ガール IL TEATRINOでアンジェリカと、うろ憶えですがピノッキオがサイレンサー付を使ってたような?気がします。…違ったかもしれませんが、そんな気がします。



 それでは細部を、まずはマズルフェイス。少し奥まったところにインナーバレルがあり、アウターバレル内側にはライフリングが再現されている。M92と違ってバレルの長さはスライドと同じくらい。



 スライド左側、ウエスタンアームズらしいピエトロベレッタの刻印。



 スライド、フレーム右側。ベレッタとのライセンス契約についてびっしりと刻印がある、こう密度が高いと刻印ではなく模様に見える。
 M92と違って分解レバーは右側に付いており、その真後ろにトリガーバーがある



 アウターバレルには使用弾の9mmショート(9mmx17、.380ACP)の刻印がある。アウターバレルの根元にはエキストラクターのツメが入るための切欠きを再現してある



 スライドストップは見慣れたM92と比べるとずいぶん短い。セフティレバーはフレーム側に付いている。M84の北米販売用バージョンのブローニングBDA380ではセフティはスライドに付いるので、私はそのほうがベレッタらしいと感じる(ただしオープントップのスライドではないが)。
 グリップにはベレッタのロゴ。M92では太くて持ちにくくても、この84FSのグリップなら少し小さくなって持ちやすいのかもしれない(と言っても9mmパラと9mmショートの薬莢の長さの差は2mmなのであまり変わらないが)。



 グリップの底にはランヤードリングがありそうで、無い。



 ハンマーダウン状態でセフティレバーを上げると安全状態になる、ハンマーを起こしてセフティレバーを上げるとデコッキングされる。



 カチリとハンマーを起こす感触が心地よい。
 フロントサイトはスライドと一体成形、リアサイトは別部品・・・かと思ったら、なんとスライドの中のブリーチブロックと一体になっている(スライドと別部品には違いないが)。
 フロント・リア共に、シルバーモデルのため白ではなく赤点が塗ってある。



 ホールドオープン。分解レバーが左側でないのは、スライドストップと干渉して回転させられなくなるからか
 よく見るとこのスライドストップの根元はトリガーの根元の上に載っている。説明書の部品表を見てみるとこのガンにはトリガーピンが存在しない、すごいことにスライドストップの軸がトリガーピンを兼ねている。



 分解。右側にある分解レバーは、M92同様、反対側にあるボタンを押して回す。
 分解レバーを回すとトリガーバーが通るための穴が表れるが、トリガーを引いてトリガーバーがここを通るときは、なんと分解レバーの下の隙間を通っている。



 リコイルスプリングの後ろの赤矢印の位置に可変ホップアップの調節スクリューがあるのは、管理人にとってはタナカハイパワーでお馴染みとなっている



 マグナブローバックのマガジン



 マルイ製のエアコキの92Fシルバーと一緒に。



 実射について。タナカハイパワーと同じ下からイモネジを締めるホップアップなので予想はつきましたが、概ね似たような弾道でした。15mくらいを超えると「ノ」の字のように浮き上がって行くので当てにくいですが、左右へのブレはあまりなかったです。
 ブローバックは速くはなく、反動もあまり大きいとは感じませんでした。マグナブローバックとはいえスライドが小さく、また今は冬だからでしょうかね。
 そういう点も、小さくて外見重視のガンですから、まぁダメということもないでしょう^^;


 総評。ベレッタらしい雰囲気を纏っていながら、M92とは違う性格を感じさせる外見です。
 ただのM92の縮小版ではないですね、前のほうが尖ってます。マニュアルセフティ、分解レバー、スライドストップ、トリガーバーなど、大型拳銃と同じメニューの外装部品をよくこの小さなボディに収めたものです。M92をお持ちの人は一緒にM84を持つと面白いのでは、と思いますね。レバー類はM92と同じような構成で、それでいてM92とは違う印象を与えるところがありますから。自分で打ってて「なんじゃそりゃ」と思ってますが、まぁこういう紹介の文章はこんなもんでしょう
 また、大きさの制約があるなかでの設計の努力が見られます。スライドストップがトリガーピンになっていることや、トリガーバーと分解レバーの近所付き合いなど、この小さいボディにいろんな機能を詰め込んだ工夫があってすごいと感じられるガンです。

戻る TOPへ