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APS Type96  マルゼン






 マルゼンのAPS Type96、エアーコッキングのボルトアクションライフルです。長いです。
 マルゼンのAPSシリーズは精密射撃のためのトイガンで、JASG主催のAPSカップで使用されています。
 このType96は、アキュラシー・インターナショナルのL96A1を模したものですね。L96は数年前から海外メーカー製がたくさん出回るようになり、今ではマルイ製や廉価なクラウン製もありますが、その前はL96と言えばこのマルゼン製でした。今でもL96の定番の地位を保っていますね。

 昔は、他社とかぶらないものしかやらないKTWが作っていたり(KTWのページによると1992年?)とか、2007年くらいだったと思いますがStarがガスライフルをやってましたね。そんなレアもの扱いだったとは今では考えられません。




 では実銃の話。L96A1は、オリンピックの射撃競技の金メダリストのマルコム・クーパーによって設立されたメーカーの、アキュラシー・インターナショナルが設計開発したボルトアクション小銃です。PMライフル(Precision Marksman)がL96A1として英軍に制式採用され、その後PMライフルは寒冷地での使用に対応したAWライフル(Arctic Warfare)へと改良されていきます。

 競技用の銃の発想が盛り込まれた銃として有名ですね。プラスチック製のサムホールストックが見た目の大きなインパクトを醸し出しており、そのストックは四本のボルトとエポキシ系接着剤で機関部と繋がれています。これはベンチレスト競技用ライフルでの手法だそうです。

 AWライフルの後には、銃身にサイレンサーを仕込んだAWS、マグナム弾を発射するAWMなど、バリエーションの発展が見られます。
 …ですがこれらはL96じゃないですよね。L96A1はPMライフルです、AWになる前のものです。AWは英軍でL118A1、AWMは.338Lapua仕様がL115の名前で採用されているようです。それでもトイガンでは「L96」以外の名前は見かけませんよね。マルイのL96AWSって、PMではなくてAWなのだから、言うならば「L118AWS」と呼ぶのが正しいのでは?
「L96A1」の名前が大きくなりすぎたからこその命名だということはわかっておりますが…何だか変な感覚です。M16A4やM4A1を「M16A1イラク戦争仕様」とでも言ったところでしょうか。論旨がわかった人は「A1が使われたのはヴェトナム戦争で、イラクではない」とかいちいち言ってきませんよね^^;


 このライフルは格好いいとは思いますが大して好きではなくあまり知らないので、ボロが出る前にやめるとしましょう。ちょっと検索して出て来た情報を書き写すだけの作業では面白くないですし。

 登場作品は…多いような気がしますが、あまり知りません。アニメは、ステラ女学院高等科C3部(シーキューブ)の日向八千代が使用。映画は…どうでしたっけ。主役級が使っていた例は思い浮かびませんねぇ。

 小説では、L96ではないですが…ジェラルド・シーモア著「一弾で倒せ!!」でアキュラシー・インターナショナルのシングルショットライフルが登場します。タイトルの「一弾」の理由はこれ、一発撃つだけの時間しかないのか?と思ったら、持って行く銃が単発だからということでした。大使を殺害された報復に、秘密情報局がシリアの麻薬畑へ狙撃手を差し向けます。局長が「数年で替わる首相なんかに我々の作戦の邪魔はさせない」と威勢のいいことを言っていたのはこの作品でしたっけ?
 衰えの見え始めた狙撃手クレインが、目標の顔を見た青年ホルトを伴い、道中で自分の技術を教えだんだんと親子のような絆を作りながら、敵の居るベカー渓谷を目指します。これら主役二人の名前は憶えておらず調べないとわからなかったのですが、この作戦を主導した秘密情報局の局員のパーシ―・マーティンズとターゲットのアブ・ハーミッドの名前は憶えてました^^;
 L96についてよりも「一弾で倒せ!」の紹介文になったような…




 では方々を見てみます。
 マズル、インナーバレルが際まで来ている。表面の蓋がネジで外れるようになっていて、サイレンサーアダプターを付けられるらしい。




 マガジン、アウターバレルの根本辺りのレシーバー裏側に装填する。あまりリアルな位置ではないがトイガンなので仕方ない。
 実銃ではボルトアッセンブリーの真下に自動小銃のような脱着箱弾倉を付ける。

 このマガジンは困ったことに前のマガジンキャッチのレバーを押してもなかなか出て来ない。
 マガジンの内側のスプリングの圧力(もしくは自重)で後ろ側だけ下がってくる場合があるので、そのときにマガジンキャッチを押すとすんなりと取り出せる。




 L96をL96たらしめる特徴的なストック、これを格好良いと感じる人はおそらく多いだろう。
 このサムホールグリップは伏射の際には手が疲れにくいという利点があるらしい。しかし私は伏射などしないので、ボルトの操作の度に親指を通さなければならないため掴みにくく、不便さを感じる。

 待ち伏せなど長時間の狙撃の体勢をとる場合に向いているというのは、猟用ではなく軍用だからこそなのか、それともこれも競技射撃から来た発想なのか。




 ボルトはここまで引ける。
 レシーバーの上にはレイルが据え付けられている。このレイルにスコープを載せることを前提にしているらしく、アイアンサイトは無い。
 ストックやバレルもだが、このボルトアッセンブリーも、このライフルは何かと巨大だという印象を受ける。




 トリガーはグロックのようなトリガーセフティが付いている。
 トリガーの後ろには機関部とストックの固定用の5mmの六角ボルトがあり、オレンジ矢印のようにトリガーガードの穴にレンチを通してボルトを回す。そのため、分解の際には長い5mmの六角レンチが必要になる。

 トリガーの前の赤円のレバーを下げるとボルトを引き抜けるようになる。青矢印の方向に突起が出てくるので、ボルトを組み付ける際にはこの突起を押す。
 …どうやらこのボルトリリースの方法はわざわざ書くまでもないくらい当たり前なことなのか、調べてもなかなか出てこずボルトを外すのに苦労した。
 ボルトアクションは三挺触っていながら、どれもボルトストップが違う形式でそれぞれ個性的というか…。

※赤円のボルトストップのレバーを写すために明るくして撮影しています




 ストックのバットプレートはプレートの増減で厚みを調整できる。
 チークパッドは黄矢印のネジで高さを調節できる。




●実射
 さすが競技用のボルトアクションの長銃身、命中精度は高いようです。
 スコープが無いのでドットサイトを載せ、0.25gBB弾を使用し、水道の蛇口を的にして撃ちました。ホップアップを合わせておらず目標の手前で下降するような飛び方をするため、少し上を狙いましたが、18mくらいの距離で20発くらい撃ったうち2発を当てられました。正しく調整してスコープを載せたなら、さぞかし素晴らしい弾道になるでしょうね。


●総評
 射撃精度が高く、バットプレートなど調整できるところが多く、またカスタムパーツもいろいろ?発売されているようです。弾道だけでなくトリガーフィーリングについても、自分のライフルとしていじり倒したい人にはうってつけかもしれません。見た目の格好よさも両立できるでしょう。

 しかしやっぱりストックの形が私には合いませんね。サムホールグリップは掴みにくいです、ボルト操作の度に掴み直さなければなりません。 直銃床というのもまた狙いにくいですね。構えたときに前を支える腕も少し重く感じます。
 このように私には合わないのですが…好みの合う人にとっては、命中精度向上を目指してカスタムするには面白いライフルになりそうです。

 ストックを外して曲銃床の木製ストックを付けたりしたら、それでもL96はL96たり得るんでしょうかねぇ


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